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米中対立は文明の衝突②

2020-05-27

中国はアメリカには勝てない

米中対立に関し、多くの人がやがて中国は米国を追い越し、世界一の超大国になり米国を負かすだろうと言う人もいるが、それは恐らくあり得ない事だろう。

その理由は簡単である。それは、米中対立は異境文明の衝突であり、もっと具体的には儒教とキリスト教両文明の衝突だからである。

儒教は先祖崇敬や礼を説くが、重要な点はこの地上生活における秩序保持することである。それは、この地上に生活する者にとっては大事なことではあるが、もっと根本的なことを解明するには十分でない。

イギリスの歴史学者アーノルド・トインビー博士は、「中国の文明は孔子の時代から下降をたどっており進歩がない。」と語っている。

アーノルド・ジョゼフ・トインビー 博士
Wikipediaより

中国では、師を超えてはいけないという不文律があり、孔子の教えを解釈することは許されるが、それを超えたり発展させることはNGなのである。即ち「師承」という伝統であり、それを解釈する訓話学は、その後発達したが、創造的発展は見られない。

これが即ち中国文化の最大の弱点である。  

今日中国は一部の技術で米国を追い越していると見られている。例えば、通信技術のHUAWEIの5Gであるが、これも欧米で開発された基本技術を上手く加工開発し花咲かせたものであって、根本から作り直せと言われると何もできないのである。

HUAWEIのスマートフォン

HUAWEIの5Gに使われている半導体の中で一番重要な中央演算装置(CPU)は、まず米国のINTELやマイクロソフト等に基本特許を握られている。もし、ものまねで同じようなものを作ったとしよう。特許違反である限り中国以外の市場で売ることはできない。まず第一にものまねでできるようなシロモノではないということだ。  

中央演算装置(CPU)

ことほど左様に重要な技術の基本は欧米、特に米国の大手に握られている。中国はそれが分っているので米国に対しては忍耐して様々な要求を受け入れているのだ。中国のこの恨みを解く方策が「中国製造2025」なのである。  

しかし、それも無理だろう。何故なら創造的開発を出来ないのはその文明の基層である儒教的発想そのものにあるからなのである。

儒教というより、それを基盤とした中華思想そのものにあると言えよう。米国が中国に対し怒っているのは、知財権を重視しないという発想そのものにある。

あるものを開発するには多くの人々の努力と時間で費やされている。それを無視してその結果だけを奪うという。しかも国家レベルでそれを平気でやるという体質が問われているのである。

これは、マックスウェーバーの言う「プロテスタントの倫理と資本主義の精神」に倫理的に違反する行為なのである。恐らく中国側はこのことを良く理解できないのだと思う。

マックス・ウェイバー
Wikipediaより

このような 文明の基層である儒教的発想そのものが変わらない限り米国に打ち勝つことはほぼ不可能であろう。

学術的な裏付けはあまり十分とは言えないが、筆者が米中対立で中国は勝てないという論拠である。