アノミー(無規範)への屈伏を許す 「緊急事態条項なし」の敗戦憲法 ①
2020-09-17
(世界的大流行)となった新型コロナウイルス禍。共産党独裁の中国はさておいて、民主主義諸国はどう臨んだのか。マクロン仏大統領は「我々は(ウイルスとの)戦争状態にある」(2020年3月16日)と宣言し、トランプ米大統領は自らを「戦時下の大統領」(同18日)と位置付け、緊急事態を宣言し、国民の行動を制限するなど強権発動で収拾に当たった。「緊急事態」。日本国民もまた、耳にタコができたことであろう。
緊急事態とはどんな時のことか。外国から武力攻撃を受けた、大規模な騒乱や経済パニックが起こった、巨大地震などの大規模な災害が発生した、そして今回のように感染症でパンデミック国民が死に追いやられる。つまり、ふつうの日常生活を送ることができなくなった事態のことだ。常にあらず、なので非常事態、事が重大で急ぐ必要あるから緊急事態なのだ。
こんな時は日頃のルールどおりの生活が送れない。混乱を回避し、みんなの生命や財産を守るために国民の権利の一部を制限し、あるいは義務を課して問題解決に当たらざるを得ない。行政府に特別の権限を与えて、緊急事態を乗り越えていくことも必要になる。
News Letter令和2年7月号より
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