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日本貧困化の根源は財務官僚にある ①

2020-09-12

 日本の国家組織は、立法・司法・行政に分立されており、立法府(国会)で成立した法律を執行するのが行政府(政府)であり、内閣の下にそれを執行する担当省庁がある。その省庁の中で最も権力を握っているのが財務省である。財務省はお金を扱う省であり、どの国でもおサイフを握る役所は自ずと権力を握るようになる。

 日本の財務省の歴史は古い。紀元701年に完成した大宝律令による中央官制の中で定められた8省の中に大蔵省がある。律令体制が崩壊して中央官制は消えたが、明治維新になって大蔵省が復活した。現在の国家組織では1府11省があるが、その中でも財務省(旧大蔵省)はエリートが集中するお役所である。

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初代大蔵省庁舎  写真はWikipediaより

 何故財務省は強力なのか?それはお金を握っているからであり、具体的には次の二つである。①徴税権(国民からお金を集める権利)②予算編成権(お金を予算として配分する権利)

 勿論お金は国民のものであるが、具体的に取り扱うのは財務省である。予算編成は国会の審議を経て決定されるが、専門的な知識が必要で、政治家達も財務に精通した人は限られているので、財務官僚に頼らざるを得ない。

財務省の何が問題なのか?財務省は、国益よりも省益を優先している。彼らの省益とは何か。

 ①彼等は徴税権を拡大して、自分達の支配権を強化すること、例えば社会保障費が増大することにかこつけて、消費税の再増税の権利を確保しておくこと。

 ②消費増税を行いながら、他方では特定の業界や団体に軽減税率の措置を取り、それらの特定業界や企業に恩を売り、天下り先を確保すること等である。

News Letter令和2年7月号より

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