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最終的には政治家の責任である②

2020-09-16

 安倍内閣になってから官邸主導になり、各省庁の高級幹部は内閣が動かすようになってきた。評論家の中には官邸主導型を非難する向きもあるが、それは完全に間違っている。強力な行政を行うためには、強力な人事体が必要であり、そのためには首相官邸が人事権を持つ必要がある。高級幹部人事には中立性など一切必要ない。選挙で勝った政党が政権を担当し、行政を行うのが民主主義の原則である。

 従って国民が主権者である限り、内閣総理大臣は国民の代理者である。従って首相の意向に従わない官僚は、主権者たる国民の命令に従わない者であるから、その者をクビにすることは当然である。人事の中立性などという戯言は一切聞く必要はない。従って“失われた20年”の責任は誰も取っていないことになり、主権者国民はこれを放置してはいけない。

財務省庁舎
財務省庁舎 写真はWikipediaより
財務省組織
内部部局大臣官房
主計局
主税局
関税局
理財局
国際局
審議会等財政制度等審議会
関税・外国為替等審議会
関税等不服審査会
施設等機関財務総合政策研究所
会計センター
関税中央分析所
税関研修所
地方支分部局財務局
税関
沖縄地区税関
外局国税庁

今からでも何らかの法的手段を講ずるべきである。一つの案は財務省を分割して、徴税部門と予算担当分野を分離することである。具体的には欧州の数ヶ国で実施されている歳入庁を設け、財務省の権力化を阻止することである。財務省が取り扱うお金は、彼等のものではなく国民の大切なお金である。その取扱いは慎重に行われなければならない。

 財務省が日本国の重要な官庁の一つであることは国民の周知するところである。根本的な問題は、その底流に省益を優先し、自分達の天下り先を確保しようとする、卑しい役人根性がこびりついていることだ。彼等がこのままでは国家財政が破綻するという風評を流布し、国民を誤導すること自体が重大な犯罪行為である。

 国債を発行し過ぎて財政が破綻しそうになったら、政府は日銀に命じてお金を増刷して国民に返せばよい。そしてもっと公共投資を増やし、景気を良くすることだ。橋や道路のような社会インフラだけでなく、学校教育や科学技術開発等にどんどん投資をすべきである。

 世界大学ランキングで今年は東大が36位だったと聞く。大学のハコモノだけでなく人づくりにもっとお金をかけないと、今後ノーベル賞受賞者を出すことが難しくなるかも知れない。とにかく、日本はもっと先行投資をして、世界の先端を行くようにしなければならない。

News Letter令和2年7月号より

*当研究所は、混迷の時代に日本の行くべき方向を示す羅針盤として季刊ムック『和ORLD』を創刊しました。『和ORLD』 では国際情勢の分析や日本の国の価値を世界に知らせていくための特集を企画しています。

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